株式会社バンダイより発売中のプラモデルであり、世界的に有名な「機動戦士ガンダム」に登場する
モビルスーツを二頭身にさせた「SD(スーパーディフォルメの略)ガンダム」カテゴリーの1つのものです。 1980年代後半に展開された、SDガンダムシリーズという二頭身のモビルスーツたちは どこかユーモラスであり可愛く、瞬く間に子供を中心に爆発的な人気を生み出しました。 当初はゴム製の人形で展開されてましたが、次第にプラモデルに発展していき、 そこで生まれたのが「SDガンダムBB戦士」と「元祖SDガンダム」といった商品でした。 違いとしてはBB戦士はエアガンなどに使われるBB弾を発射する5センチ前後のプラモデルで、 元祖SDガンダムは一回り大きな10センチ前後のギミックが付いているプラモデルという事です。 現在はBB戦士のみ生き残り、元祖SDガンダムは絶版となっています。 武者頑駄無シリーズは機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツが鎧甲冑をつけ、 日本の戦国時代を意識した舞台設定のものなので名前が全て漢字になっており、 登場人物がロボットではなく人間のような生命体となっています。 講談社の「コミックボンボン」という雑誌に連載されていた、機動戦士ガンダムのプラモデルを改造し、 シミュレーションで戦わせる「プラモ狂四郎」というマンガがありました。 このマンガはガンダムプラモデルこと、ガンプラを改造する楽しさを 飛躍的に広めたといっても過言ではないマンガだと思います。 オリジナリティ溢れる作品の数々や、奇想天外な改造方法など、荒唐無稽な部分もありますが、 子供の心理を掴んだ作品の数々は、今でもいろあせていないでしょう。 ガンダムに装甲をつけた「パーフェクトガンダム」や足つきのジオング「パーフェクトジオング」も、 このマンガから生まれました。 そして「武者ガンダム」もプラモ狂四郎から誕生しました。 初登場は1985年にコミックボンボン6月号で 主人公の狂四郎が作ったオリジナルガンダムとして登場しています。 なんと手足は消しゴムモデル、ボディーはバスマットの硬化スポンジというものでした。 まさにプラモ狂四郎!!プラモとは名ばかりの物を作るあたり、 狂うという字はダテじゃありませんね。大好きです。 登場時はリアルタイプの1/144モデルであり、その後さらに「プラモ狂四郎」では、 武者ガンダムMk-II、武者Ζガンダムが登場しています。 ガンダムに鎧甲冑をつけた斬新なフォルムは人気でしたが商品化には至りませんでした しかしその後、1988年12月にSDガンダムBB戦士シリーズでNo.17”ムシャガンダム”として 初めてプラモデル化されました。 SDガンダムBB戦士シリーズの説明書にはコミックワールドというマンガが載っており、 ムシャガンダムには七人の頑駄無というマンガが描かれていました。 そのなかで”摩亜屈”、”精太”、”駄舞留精太”、”仁宇”、”斉胡”という名の 武者姿のガンダムMk-U 、Zガンダム、ZZガンダム、νガンダム、サイコガンダムが描かれておりました。 元々はプラモ狂四郎という作品に登場した武者ガンダムをSDにした商品だったのですが、 武者ガンダムMk-Uや武者ZガンダムもSDで商品化が決まり、 1989年3月に発売されたSDガンダムBB戦士No.23”ムシャZガンダム”の コミックワールドで本格的にSD戦国伝という「武者頑駄無」のストーリーがスタートしました。 その後、ZZガンダムやνガンダムも武者化し、それ以降の新しいガンダム作品は、ほぼ全て武者になっていきました。 そして、武者頑駄無は独立したカテゴリーとして玩具業界を歩んでいきます。 当時の人気は凄まじく、プラモデルだけではとどまりません。 コミック、TVゲーム、OVA、映画、カードといった様々なのもが発売されています。 SDガンダムBB戦士シリーズは武者だけではなく、 ミリタリーテイストの”SDコマンド戦記 G-ARMS”シリーズや 西洋の騎士をモチーフとした”騎士(ナイト)ガンダム”シリーズといったものもあります。 騎士ガンダムはSD戦国伝”伝説の大将軍編”に登場する”頑駄無真駆参”が異次元に飛ばされ 善と悪に分裂し騎士ガンダムと宿敵のサタンガンダムになったというストーリーです。 さらにG-ARMSに登場する”ガンセイヴァーZ”が伝説の大将軍編の時代に ワープしてきて”武者頑星刃”として物語に登場しています。 武者、騎士、G-ARMSのクロスオーバーは当時のSDガンダムファンを大いに喜ばせてくれました。 武者七人衆編から武者○伝V編まで16シリーズもあり、合計162個も発売されています。 いやぁ恐ろしいですね。 1989年からスタートしたこの武者頑駄無シリーズは今でもなお続いており、これからもガンダムファンを喜ばせてくれることでしょう。 |
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